朝ごはんはピンクのめだま焼き

めだまやき

朝は必ずめだま焼きを食べるように決めている。

たまごならゆでたまごでもたまご焼きでもなんでもいいのだけれど、ゆでたまごは殻と一緒にカラザをきれいに取るのに手こずる時があるし、たまご焼きは少しずつ巻きながら焼かなければならず手間がかかる。

ぐじゅぐじゅたまご(俗に言うスクランブルエッグ)は早く火が通って簡単だが食べた気がしない。

わたしの中ではあれは半分飲みものみたいなものなのだ。

したがって、作るのに手間がかからず食べ応えのあるめだま焼きを採用している。

たまごに含まれる良質なたんぱく質は健康なからだ作りには必要な栄養素で、体型維持にもかかせない。




子どもの頃から炭水化物が大好きで、お茶碗大盛りでおかわりを毎食繰り返していた結果、中学時代に体重が70キロまで増加した。

高校生の時、交際をしていた夫から「足が太いからデニムを履いたらあかん」と言われたり、2人乗りで自転車を乗る時も「重いから」という理由でわたしが夫を乗せ10kmほど川沿いを走り続けた記憶がある。

このままでは女としてどうなんだろうとダイエットを決意し、大好きな炭水化物を減らして野菜やたんぱく質量を増やしつつ運動を意識的に行う超スタンダードな減量方法で3カ月で10キロ減らし、その後様々なダイエットを続けて161センチ55キロ程度に落ち着いた。

最初にダイエットを始めてから20年以上経過し3人の子どもを出産したものの、現在は50キロを維持できている。





話を戻すが、めだま焼きの黄身は固めの半熟が良い。

黄身が半熟でトロトロ過ぎると食べる時に崩れてしまってお皿にこべりついてしまうため、一緒に食べるパンで黄身を拭き取りながら食べようとしても全てを救うことは難しい。

反対にしっかり火を通してしまうとモサモサした舌触りになって、朝食のめだま焼きは塩同好会のわたしにはウェット感が足らず食べづらい。(醤油やソース派なら問題ないと考える)


たまごは黄身が主役だ。

黄身の味を堪能するにはねっちりとした食感を残すのが最重要課題で、白身もえぐみを残さないように焦げ付かせないこともバランスの良いめだま焼きを作る上で重要である。

そのためにわたしはフライパンに火をかけてたまごを落としたら蓋をする「蒸し焼き製法」でめだま焼きを作る。

黄身の色がオレンジからピンクに変化して薄黄色になる直前に取り出さなければならない。


オレンジはとろっとろの状態で、薄黄色はしっかりと火が通ったモサモサ状態、わたしの希望するねっちり食感にするにはこの間のピンクから黄色に変化する前の絶妙なタイミングで、熟練の技と勘が必要となる。

子どもの邪魔が入ったり、心ここに在らずでたまごちゃんを放置してしまうと、火が通り過ぎてパサパサで苦々しいめだま焼きになってしまう。

たまご料理全般に言えることだが、たまごを相手にする時は新生児との生活のように目を離さず優しく丁寧に扱わないといけない。

子どもには自分のできる範囲で意識を向けてコミュニケーションを取っていかないと、高校生や大人になったらグレるかもしれない。

そんなことをめだま焼きから学んでいく。


こんな感じで細心の注意を払い、火加減と時間には特に気を使ってわたしのめだま焼きが完成する。




今日の朝食も、いつもと変わらずバタートーストとめだま焼きとホットコーヒーだった。



今朝は3男のうぎたんが早起きだった。

めだま焼きは黄身は黄色で少し苦味があった。

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