「訪問歯科はキツイって聞くけど、実際どうなの?」

そんな疑問を持つ方も多いと思います。

私も最初は不安でしたが、実際に3ヶ月働いてみて分かったことは、大変な部分もあるけれど工夫次第でグッと働きやすくなるということです。

ここでは、メリットとデメリット、そして「ラクにする工夫」をまとめてご紹介します。

訪問歯科で働くメリット


お給料が比較的良い


私が探したときは、外来勤務よりも訪問歯科の方がお給料が良いところが多い印象でした。

しかも短時間勤務にも柔軟に対応してくれる医院が多く、主婦の歯科衛生士にとっても働きやすい環境だと思います。

患者様との距離が近い


訪問診療では、患者様一人ひとりの性格や特徴をしっかり理解する必要があります。

大変な反面「ありがとう」と感謝される場面も多く、やりがいを感じやすいです。


移動時間で気分転換できる


施設や在宅へ移動する時間はドライブ感覚。

院内勤務の閉塞感が苦手な方には、良いリフレッシュになります。

口腔ケアが中心でやりがいがある


患者様自身では難しいケアをサポートし、口腔内がきれいになった瞬間に喜んでもらえる。これは訪問ならではのやりがいだと感じます。

訪問歯科で感じたデメリット


時間にシビアで臨機応変さが必要

「○時までに△△に行かないといけない」「お風呂の時間があるから先に歯磨きを終わらせて」

外来だと15分や30分予約をとってその時間内に終わらせたら良いものが、訪問だと施設側の都合に合わせてこちらが動く必要があります。

拒否されたり口をかたくなに閉じたままだったりと、全員が快くお口の中を見せてくれるわけでもないため、臨機応変に行動しなければいけません。


初めはこの訪問歯科独特の時間の流れについていくのに苦労しました。

書類作業が多い


報告書や記録など、外来よりも書類業務が多め。慣れるまでは時間を取られました。

手こずるとお昼休みが削られたり終業時間が遅くなったりしたので、早く慣れたいと思います。


移動や運転の負担


長距離移動や運転は人によって大きな負担になります。

私はペーパードライバーなので運転はしていませんが、運転担当の方は大変そうでした。

完璧な治療は難しい


チェアや設備がない環境での診療は、どうしても制限があります。

拒否や口を長時間開けることが難しい方もたくさんいらっしゃいます。その中で「ベストを尽くす」姿勢が求められます。

体勢がキツく疲れやすい


しゃがんだり覗き込んだり、無理な姿勢になることが多く、体の疲労は蓄積しやすいです。

訪問歯科をラクにする工夫とコツ

体勢の工夫

• 腰ベルトやクッションで負担を軽減

• 拡大鏡やポータブルライトで無理な姿勢を減らす

• 休憩時間にストレッチを取り入れる

時間管理の工夫

• タイマーを使ってペースを意識する

• 拒否が強い方は「できる範囲でOK」と割り切る

• 重要なケアを優先順位づけして取り組む

書類作業の工夫

• よく使う文言をテンプレート化

• 記録はまとめて一気に処理する

• タブレットやPC導入のある職場を選ぶ

移動の工夫

• 運転が得意なスタッフとペアを組む

• 午前だけ・週数日だけなど短時間勤務から始める

• 移動中は音楽やラジオで気分転換

メンタル面の工夫

• 同僚と悩みを共有する

• 感謝の言葉を意識的に受け取り、やりがいを再確認する

まとめ

いかがだったでしょうか。

訪問歯科は「キツイ」と感じることも確かにあります。

ですが、工夫を取り入れればラクに働けるようになるし、やりがいも十分にあると感じました。

私は時給や柔軟な働き方に魅力を感じて続けていますし、今後ますます需要が高まる分野だと思います。

「訪問歯科に興味はあるけど不安…」という方は、まずはパートやバイトからスタートするのがおすすめです。実際に経験してみると、自分に合うかどうかがよく分かりますよ。