訪問歯科で働き始めてから3ヶ月目に突入しようとしている。
基本的には新卒から勤務しているクリニックで患者さんを診たり、院長の治療のアシスタントをしたりと一般的な歯科衛生士業務をこなしているのだが、子どもが増えて収入をさらに増やしたかったため、外来の仕事が休みにあたる木曜日に訪問専門の歯科衛生士として他のクリニックでかけもちで働いている。
最初、訪問歯科でのお仕事は慣れないことばかりで「キツい。しんどい」とグッタリしたこともあったけど、仕事に慣れてスタッフの性格や人間関係が分かればそこまで疲労感に襲われることも少なくなった。
おそらく気疲れが1番疲れる原因だったのかもしれない。
今回は「訪問歯科気になるけど、実際どうなんだろう」「外来との違いが気になる」「免許なくてもできるの?」など興味を持っている歯科衛生士に向けてメリットデメリットについて記事を書きます。
3ヶ月目の感想のため、続けていれば内容が変わることもあると思いますが、その時はまた更新しますね。
訪問歯科で働くメリット
お給料が良い
わたしはかけもちのクリニックを探すために転職サイトを見て探していたのですが、外来での勤務より訪問歯科のほうが比較的お給料が良くて働き方に柔軟に対応してくれているように感じました。
ちなみにわたしの当初の勤務時間の希望は木曜日の午前のみでしたが、それでも快く受け入れてもらえました。
短時間でお給料を稼ぎたい主婦の歯科衛生士にとってもベストな環境だと感じます。
院内で仕事をする時より患者様との距離が近い
訪問で診る患者様は自分ひとりでは外来に来れない理由があります。
ご高齢だったり何かしらの障害があったりするため、患者様ひとりひとりの名前や顔、特徴や性格を理解しておく必要があるようです。
また、施設によってはホールの中で一気に数十人の口腔ケアを行うため、誰の処置をしたのか覚えておかなければいけません。
コミュニケーションを意識的に取りながら仕事ができるため、その時間は楽しみながら働いています。
移動時間があるため気分転換になる
訪問先の施設への移動は、ドライブしている感覚で気持ちがリセットされます。
院内だと閉塞感がストレスに感じる時もありますが、外に出ると気分転換になりますね。
この辺りは仲のいい同僚がいるかどうかで違うかもしれませんが。
基本的に口腔ケアが多くやりがいも感じる
自分がメインで仕事ができる口腔ケアで患者様から「ありがとう」と言ってもらえることでやりがいを感じます。
口腔内をご自身でケアできない方も多いため、汚れがスッキリと取れた時にはこちらも喜びを感じることができます。
訪問歯科で働いて気づいたデメリット
時間にシビアで仕事を素早くこなす必要がある
「○時までに△△に行かないといけない」「お風呂の時間があるから先に歯磨きを終わらせて」
外来だと15分や30分予約をとってその時間内に終わらせたら良いものが、訪問だと施設側の都合に合わせてこちらが動く必要があります。
拒否されたり口をかたくなに閉じたままだったりと、全員が快くお口の中を見せてくれるわけでもないため、臨機応変に行動しなければいけません。
初めはこの訪問歯科独特の時間の流れについていくのに苦労しました。
書類関係の事務作業が想像より多い
施設等での必死の口腔ケアのあとは書類作成のお仕事が待っています。
印鑑を押したり書類に記載して報告したりと、外来では経験したことのないような書類量でした。
これに手こずるとお昼休みが削られたり終業時間が遅くなったので、早く慣れたいと思います。
車の運転が長いと疲れる
わたしはペーパードライバーのため運転はしていないのですが、移動距離が長いとしんどいかなあと申し訳ない気持ちになります。
車線がたくさんある道路や雨の中の高速などに他人様を乗せて走るのは、わたしなら絶対イヤなんですけど。
運転好きなら苦じゃないんだろうけど、仕事して疲れて運転は疲労が溜まるような気がします。
完璧な治療は不可能に近い
施設や利用者様のお部屋で治療を行う訪問歯科は、診療所と同じようなチェアや設備は当然用意されていないため、限られた環境でベストを尽くすことを求められます。
「歯石が大量についているんだけどな」「歯が動揺してるけど大丈夫なのか」とたくさん気になることはあるものの、どこから治療でどこから経過をみていくのか判断がいまだに難しいと感じています。
体勢がキツく疲れやすい
上記と被る部分がありますが、診療所のチェアがないため無理な体勢で仕事をすることも多々あります。
しゃがみながらだったり、見えにくい口の中を覗きこむようにケアするため体の疲労は蓄積されます。
筋トレでもした方がいいかもしれないな。
まとめ
いかがだったでしょうか。
訪問歯科で働いているとキツいことはもちろんありますが、やりがいも同程度あるように感じます。
わたしの場合、時給が良くてやりがいがあることがプラスポイントのため、働いていて全く苦ではありません。
現在、高齢者が増えて訪問歯科衛生士のニーズも高まっているように感じます。
少しでも興味があったら、試しにパートかバイトだけでもやってみる価値はありますよ。